レンズマンとは、アメリカのSF作家E・E・スミスが作り上げた究極のヒーローの一つである。
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E(エドワード)・E(エルマー)・“ドク”・スミスは、1937年から10年以上に渡り『銀河パトロール隊』を始めとする一大SF小説、レンズマン・シリーズを書き上げ、スペースオペラと言われる娯楽小説のジャンルの形成に、大きな方向付けの役割を果たした。
レンズマン・シリーズは、地球人のレンズマンである主人公キムボール・キニスンの成長と活躍を物語の軸に置き、銀河文明とそれに敵対する宇宙海賊ボスコーン(ボスコニア文明)との宿命的な全面戦争に到るまでの波瀾万丈の物語を描く。
レンズマンを庇護するアリシア人やボスコーンの背後に潜むエッドア(エッドール)人などの深遠な背景、多彩な異星種族や様々な超兵器が息つく間もなく次々に登場して壮大なスケールで繰り広げられるスペクタクルシーンなど、これ以前のSF小説とは比べものにならないほどの迫力と驚きを持って読者に大喝采で迎えられた。
スペースオペラの代表作であり極致であるとともに、その域をはみ出して1950年代以降のSFにつながる視点も含み、古典から現代SFへの過渡的な作品であるとも評される。
レンズ(アリシアのレンズ、驚異のレンズ)とは、銀河パトロール隊がアリシア人から与えられた認識票である。他者から認識されやすく、当人の行動の邪魔にならない箇所に装着する。原作では人間型レンズマンはプラチナ・イリジウム合金製の腕輪にはめ込まれ、手首に着用する(通常の場合。潜入工作の際などは肩に近い上腕、ズボンのポケット、靴の中などに仕込む場合もある)。リゲル人トレゴンシーは腕(触手)の1本、ヴェランシア人ウォーゼルは額の中央に埋め込まれるように装着されており、他の非ヒューマノイドもこれに準じていると思われる。パレイン人ナドレックがどのように装着しているかは不明(彼らの外見は温血の酸素呼吸生物には知覚不能である為、厳密な描写がほとんどない)。レンズの子供たちは、レンズそのものを自分の肌の表面に出現させる事が可能である。
分析・合成が不可能な未知の物質で出来ており、偽造は不可能である。また、既知のいかなる薬品、発生させ得る限りの高温、低温、振動、衝撃などによっても破壊は不可能である。所有する個人ごとに調製され、レンズと対になる本人にしか着用できず、着用している間は独特の光彩を放ち、この状態では無害であるが、暗い(光彩を放っていない)状態で他人が着用すれば激しい苦痛を感じて即死する。正規の所有者が死亡すると、数分後に分解消滅し、いかなる残留物も絶対残らない。
また、保有者を精神感応者(テレパス)にする機能を持つ。これにより、人類以外の異種知性体ともコミュニケーションが可能となる。言語や思考そのものだけでなく、思考を代表するメッセージであれば、いかに隠され、暗号化されていようとも即座に理解する事ができる。
このレンズを所持するものはレンズマンと呼ばれ、法と正義の執行者として既知のあらゆる宇宙において絶大な信頼を受ける。特に「リリース」(普通任務解除)され「独立レンズマン」となった者は、ほとんど無制限の権利を行使する事ができ、銀河調整官からの指示など一部例外を除き誰からも命令を受ける事は無い。独立レンズマンはその制服の色から「グレー・レンズマン」と呼ばれる。
物語終盤では、エッドア人によって製造されたボスコニアのレンズが登場し、その着用者はブラック・レンズマンと呼ばれた。ただし、ボスコニアでは個人の自発的な意思や士気を重視しない為、訓練は潜在意識下において行なわれ、その能力は銀河文明に対し致命的な脅威となるほどのものではなかった。
レンズを製造できるのは第3水準以上の知性のみで、作中ではアリシア人とエッドア人、そしてレンズの子供たちだけである。ただしメンターの最期の言葉によると、アリシアには完全に自動化されたレンズ製造機が存在するらしい。
通常、レンズは1人のレンズマンに対して1個だけ供与されるが、キムボール・キニスンは潜入捜査の過程で一度レンズを失い、再度供与を受けている。
レンズの着用者は基本的に男性のみで、"レッド・レンズマン"クラリッサと彼女の娘たちは例外的な存在とされている。ただし、デイヴィッド・カイルによる外伝には彼女たち以外の女性レンズマンが登場する。
シリーズ一覧
スミスによる正伝
『銀河パトロール隊』Galactic Patrol(1937年、キムがレンズマンになる所から始まる話)
『グレー・レンズマン』Gray Lensman(1939年、続編)
『第二段階レンズマン』Second Stage Lensman(1941年、続々編)
『レンズの子供たち(レンズの子ら)』Children of the Lens(1947年、キムの子供たちの世代の話)
『ファーストレンズマン』First Lensman(1950年、最初のレンズマン誕生の話。銀河パトロール隊の結成以前に遡る)
『三惑星連合軍』Triplanetary(1934年、『ファーストレンズマン』のプレストーリー)
『渦動破壊者』The Vortex Blaster(1960年、レンズマン外伝。『第二段階レンズマン』と『レンズの子供たち』の間の話。主人公はレンズマンではない。銀河調整官のキムやレーシーが脇役として登場する)
正伝のジュブナイル
偕成社
『銀河パトロール隊』 Galactic Patrol
『宇宙パトロール』 Galactic Patrol
集英社
『銀河パトロール隊』 Galactic Patrol
ポプラ社
『銀河戦士レンズマン』 Galactic Patrol
『レンズマン対宇宙海賊』 Galactic Patrol
『レンズマン危機一髪』 Gray Lensman
『レンズマンの反撃』 Second Stage Lensman
あかね書房
『銀河系防衛軍』 Triplanetary
講談社・青い鳥文庫
『三惑星連合軍の戦い』 Triplanetary
『宇宙戦士レンズマン』 First Lensman
『銀河パトロール隊』 Galactic Patrol
『戦うグレーレンズマン』 Gray Lensman
『ボスコニア大戦争』 Second-Stage Lensman
『レンズマンの子どもたち』 Children of the Lens
その他の作者による外伝・続編
デイヴィッド・カイル著
3作品とも『第二段階レンズマン』と『レンズの子ら』の間の話
『ドラゴン・レンズマン』The Dragon Lensman(1980)(ウォーゼルが主人公)
『リゲルのレンズマン』Lensman from Rigel (1982)(トレゴンシーが主人公)
『Z-Lensman』(1984)(未訳、ナドレックが主人公)
カイルの作品は「最も"ドク"の文体に近い」と言われる。
ただし「正伝」のファンの中には、「正伝」を絶対視して彼の作品を認めない者も存在する。
これは宗教的にE.E.スミスを崇拝している訳ではなく、第1作の『ドラゴン・レンズマン』において「正伝」の世界観の中核のひとつでもある「銀河文明を通して唯一の女性レンズマンは"レッド"・レンズマン のみ」という部分を壊したことが大きく響いている。
古橋秀之著
『サムライ・レンズマン』(『第二段階レンズマン』と『レンズの子供たち』の間の話)
講談社・X文庫
『SF新世紀レンズマン』 : 劇場版アニメより
『レンズマン誕生』 : TVアニメより
『バレリア星救出作戦』 : TVアニメより
『氷星の黒十字軍』 : TVアニメより
『大銀河の危機』 : TVアニメより
『惑星トレンコの勝利』 : TVアニメより
キニスン一族
キムボール・K・キニスン:地球人。通称キム。第二段階レンズマン。レンズマン養成校を首席で卒業。アリシア人の再訓練を受け、最初の第二段階レンズマンとなる。後に銀河調整官に就任する。『銀河パトロール隊』、『グレー・レンズマン』、『第二段階レンズマン』の主人公。デラメーターの早撃ちの名手。工作員として優秀なばかりでなく、自由な発想で様々な新兵器の開発を提案し、ボスコーンとの戦いを推進、勝利に導く。対ボスコニア戦争の象徴的存在であり、『レンズの子供たち』の時代には、単に「グレー・レンズマン」といえば彼の事を指す。
彼の言葉によれば、銀河パトロール隊の慣習として、困難な任務にはまず最適任と思われる人材を差し向け、彼(ら)に解決できない場合は、その時のレンズマン養成校の首席卒業者を派遣する事になっている、という。新任のレンズマンであった彼が、ボスコーンの新動力を奪取する「ブリタニア号」作戦に抜擢されたのはこの為である。
クラリッサ・メイ・マクドゥガル:地球人。第二段階レンズマン。レーシーの下で看護婦を務めていた。キムの恋人となり、後に結婚して妻となる。恋人時代は通称マック、結婚後はクリス。のちの日本における劇場/TVアニメ版およびその派生作品上ではクリスと呼称される。史上初の女性レンズマンとなり、その赤毛から敬愛をこめて“レッド”・レンズマンと呼ばれる。
クリストファー(キット)・キニスン:キムとクリスの息子。第三段階レンズマン。クロヴィアの生まれだが、銀河調整官の息子として特別扱いされぬ様、地球のレンズマン養成校に入学し、首席で卒業した。その後すぐに独立レンズマンとなる。レンズの子供たちのリーダー役。アリシア人の後継者として育成された彼らは、両親や他の第二段階レンズマンたちをも遥かに凌ぐ能力を有し、事実上人類ではない。レンズの子供たちがその能力を最大限に発揮する必要がある時は、彼を中心として「ユニティ(統一体)」を形成する。
キャスリン(キャット)・キニスン:キムとクリスの長女。第三段階レンズマン。キャットとケイ、カムとコンはそれぞれ双子。彼女たちの能力はそれぞれ特徴があり、それぞれの得意分野で最大限の能力を発揮する(そうなるようにアリシア人が血統の操作を行なってきた)。キャットの能力の特徴はその包容力である。妹たちがそれぞれ性分に合った第二段階レンズマンをパートナーとしている為、「消去法により」父親をパートナーとする(父親を取り合って喧嘩になりかけた時、こう言って妹たちを納得させた)。
カレン(ケイ)・キニスン:キムとクリスの次女。第三段階レンズマン。能力の特徴は防御力。ほとんど不屈の意思を持ち、何者の強制も受けつけない(メンターにさえ反抗したことがある)。ナドレックをパートナーとする。
カミラ(カム)・キニスン:キムとクリスの三女。第三段階レンズマン。能力の特徴は探査・分析。トレゴンシーをパートナーとする。
コンスタンス(コン)・キニスン:キムとクリスの四女。第三段階レンズマン。能力の特徴は攻撃力。極めて強力な闘士だが、持続力は乏しい。ウォーゼルをパートナーとする。
ロデリック・“ロッド・ザ・ロック”・キニスン:地球人。キムの先祖、ファースト・レンズマンの親友。銀河パトロール隊初代空港長官。北アメリカの大統領に就任し、初のレンズマン国家元首となる。彼のレンズはサムズが受け取った為、恐らく史上唯一の、メンターに「直接」会った事の無いレンズマンであると思われる。
ジャック・K・キニスン:ロデリックの息子。優秀なエージェントだが、やや短気で喧嘩っぱやいところがある。ジル(ヴァージル・サムスの娘)とは(アリシア人の心理操作の影響で)犬猿の仲。ただし戦友としてお互いを認め合ってはいる。アリシアに赴いた際は、アリシアに着陸せず、純粋エネルギー体のようなメンターと話し、レンズや腕輪は希薄な空中から出現して彼の腕にはまったという。当時としては最も「真実」に近い体験をしたレンズマンである。
レンズマン達
ウォーゼル:ヴェランシア人。第二段階レンズマン。全長10メートル近いドラゴン(外見的には東洋の龍に近い)状の生物。
トレゴンシー:リゲル人。第二段階レンズマン。直立したドラム缶状の生物。
ナドレック:パレイン系第7惑星人。第二段階レンズマン。極低温で進化したため、身体の一部(もしくは大半が)五次元的に拡張されている冷血生物。
ヘインズ空港長官:地球人。レンズマン。キムの上司でよき理解者。銀河パトロール隊地球基地の最高責任者。戦略・戦術の達人。レーシー、ホーヘンドルフとは旧友。
レーシー外科部長:地球人。レンズマン。クラリッサの上司。医者を困らせる患者が好きと公言する変わり者。医学の他、骨相学の権威でもある。彼によればキムとクリスは完璧な骨格を持っているとの事。また彼は、「渦動破壊者」ニール・“ストーム”・クラウドについても「みごとな骨格だ、実にすばらしい」と賞賛している。
フリッツ・フォン・フォーヘンドルフ(ホーヘンドルフ):地球人。レンズマン。レンズマン養成校校長。キムの恩師。
ジェロンド:ラデリックス基地の司令官。キムの評によれば、レンズマンとしての能力はさほど優秀ではなく、いささか権威主義的な傾向があるとのこと。
クリフォード・メートランド:地球人。レンズマン。レンズマン養成校ではキムと同じクラス。通称クリフ。後に銀河副調整官となる。
ラウール・ラフォルジュ:地球人。レンズマン。レンズマン養成校ではキムと同じクラス。後に空港長官となる。
ヴィーデル・ホルムバーグ:地球人。レンズマン。レンズマン養成校ではキムと同じクラス。惜しくも殉職した。
ヴァージル・サムス(サムズ):地球人。ファースト・レンズマン。銀河評議会初代議長。銀河パトロール隊創立の原動力となった。クラリッサの先祖。アリシアのメンターは彼と会見した際、クラリッサがスレール陥落の後にある店で衣料品を大量に買い込む様子を予言した(サムズには確認できない事項なので言いかけて止め、代わりにサムズ自身に関する事項を予言した)。
コンウェー・コスティガン:地球人。レンズマン。サムズの部下。腕利きの工作員。愛称は「スパッド(じゃがいも)」。本来は「三惑星連合軍」のヒーロー。
メースン・ノースロップ:地球人。レンズマン。サムズの部下。一流の技術者。大柄で力も強く、格闘も得意である。後にサムズの娘ジルと結婚する。つまり彼もクラリッサの先祖ということになる。
フレデリック・ロードブッシュ:地球人。レンズマン。トップクラスの科学者で、パトロール隊の為に様々な機器を開発したが、慣性中立装置の完成にはバーゲンホルムの助言が必要だった。
ライマン・クリーブランド:地球人。レンズマン。ロードブッシュとともに様々な機器を開発。慣性中立装置の共同開発者。
ネルス・バーゲンホルム:地球人。レンズマン。天才科学者。慣性中立化装置“バーゲンホルム機関”の実質的な発明者。地球人。実はレンズマンたちに助言を与える為に、アリシア人(主にドロウンリ)によって操作されることがある。
ドロンヴィル:リゲル人最初のレンズマン。明言はされていないがおそらくアリシア人が選抜した血統の出身で、トレゴンシーの先祖ではないかと思われる。
以下は「ファースト・レンズマン」に登場する主だったレンズマンたち。カッコ内は出身地。
アレクサンダー・クレートン(地球・北米)
シュヴァイケルト(地球・ヨーロッパ)
ノボス(火星)
ダルナルテン(金星)
ルラリオン(北極木星)
銀河パトロール隊員(非レンズマン)
ピーター・ヴァンバスカーク(バンバスカーク、バス):オランダ系ヴァレリア人。肉弾戦闘の達人。キムの親友。ヴァン・バスカーク/バン・バスカークと表記されることもある。彼がレンズマン候補生から脱落したのは、高等数学が苦手だった為。
ヘンリー・ヘンダースン:地球人。主席パイロット。ブリタニア号、ドーントレス号のパイロットを務める。後にイロナ・ポッターと結婚し、息子のヘンリー・ジュニアもまた主席パイロットとなる。通称ハンク。
ラヴェルヌ・ソーンダイク:地球人。天才技術者。「およそ建造可能なもので彼に建造できないものはなく、建造不可能なものなら同程度に効果のある別のものを建造できる」と言われる。部下からはソーニー、キムらからはベルヌと呼ばれる。観察力も鋭いようで、アラーダイスの「不正」をただ一人見破った(しかし責めはせず、むしろ賞賛し、感謝した)。
アラーダイス:地球人。ブリタニア号の主計長。イカサマくじが得意で、それがブリタニア号作戦を成功に導くカギとなった。
オースティン・カーディンジ卿:地球人。偏屈で傲岸だが銀河文明でもトップクラスの数学と物理学の天才。地球人。
ネダイン・アーンリー:地球人。旧姓ホステッター。結婚する前は地球の最高基地に勤務しており、ヘインズの命令でキムに協力し、科学者評議会を構成するべく、銀河最高の頭脳の持ち主たちの選抜にあたった。後にスレールの資料室長となり、銀河調整官となったキムの依頼で、部下たちと共に惑星カロニアについての資料を収集する。キムは息子とカロニアの調査を5日以内に完了させるという賭けをし、彼女たちの力で見事勝利した。そして掛け金の10ミロ(1000分の10)クレジット貨幣は、その由来とともに彼女たちの執務室に麗々しく飾られる事となった。
ニール・“ストーム”・クラウド:地球人。『渦動破壊者』の主人公。『第二段階レンズマン』と『レンズの子供たち』の中間の時期に世間を騒がせていた新たな脅威「野放し原子渦動」の為に妻子を失うが、ふとした事からこれを消滅させる手段を考案し、「渦動破壊者」の名で呼ばれるようになった。通常の手段では全く予測不可能な原子渦動の変動を予測し、エネルギーを相殺する為に必要なディオデック爆薬の数量と使用の正確なタイミングを瞬間的に計算するという、いかなる電子頭脳をも凌ぐ超高速演算能力を持つ。後に彼が史上初の「第六型思考者」である事が明らかになる。
それ以外のヒューマノイド
ヘレン:ライレーン人の長老。ヘレンはトロイのヘレンにちなんでキムがつけた名前(他にも色々なあだ名で呼んでいる)。後に正式に改名したとの事。
イロナ:アルデバラン出身だがロナバールへ移住。姓がない為、父親の職業(ポッター:陶工)からキムによりイロナ・ポッターと命名される。アクロバット・ダンスの名手。ボスコーンの下級の工作員だったがキムによって赦免され、後にヘンダースンと結婚する。
ヴァージリア(ジル)・サムズ:ヴァージル・サムズの娘。彼女もアリシアに派遣されたが、レンズマンにはなれなかった。パトロール隊員ではないが、彼らに協力して工作員として働いていた。読唇術ならぬ読筋術(全身の筋肉の微妙な動きや緊張から相手の思考を類推する技術)の達人。
ジョーン・ジャノウィック:銀河系高等研究所意味論研究室室長。山ほど博士号を持つ上に、自己開発でテレパシーと知覚力まで身につけ、その上チェスの元チャンピオンで、しかも美女。クラウドの(公私ともに)よきパートナーとなる。
スラスキン:チクラドリア人。宇宙パイロット。新婚旅行中に難破して救命ボートで脱出するが、銀河文明のオーバーテクノロジーに目をつけたダルジーブに襲われる。そこをクラウドに助けられ、恩を返すべく渦動破壊者号(および渦動破壊者二世号)のパイロットに強引に居座る。
マルレーム:チクラドリア人。スラスキンの新婚の妻。夫にどこまでも従うべく、調理士の肩書き(だけ)で渦動破壊者号に居座る。地球人の目から見ても美女な上に、しかもその正装は面積41平方インチ(マイクロビキニ以下の面積)で、擦り寄られて哀願されたクラウドは断るどころではなかった。
ヴェスタ:ヴェギア人。本名「ヴェズプトゥクン(以下略、地球人には発音不能)」。人生勉強の一環として宇宙旅行中、スラスキンたちと共に遭難。クラウドに救出され、これも勉強と通訳として居坐る。猫型ヒューマノイドの女性だが、いわゆるネコ耳娘ではなく、二足直立した猫に近い姿。
トミー:トミンガ人。本名「小川のしっとりした岸のほとりで恥ずかしげに佇む春の小さな花」。原子力技術者。機関員として居坐る。「ディーゼルトラック並みの体格で、真っ黒な極太の葉巻さえふかしていなければ」一応美女。
フェアチャイルド:放射線学者。地球製薬会社(TPI)の惑星デカ工場の顧問。実験室でトレンコの広葉植物を育て、シオナイト密造を企む。さらに、邪魔者を「事故死」させるため、野放し原子渦動を人為的に引き起こす。ボスコーンとの関連は不明。